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プロイラストレーターの貴重な線画解説本「線画描き方事典」レビュー

ほぼ独学で絵の勉強をしてきたんですが、ちょっとイラストレーターさんの添削を受けたときに、本当は塗りを修正して欲しかったんですが、最初に言われたのが線画でした。
その時に服の厚み表現などが線画で表現できるのがすごく参考になって、線画の表現方法をもっと学びたいと思いました。そこで購入したのが「線画の描き方辞典」です。
線画にここまで特化した本は初めて読んだので、今日はこの本についてご紹介したいと思います。


イラストレーターや漫画家などプロの線画が学べる

こういう本だとだいたいイラストレーターばかりになるんですが、この本ではイラストレーターはもちろん、漫画家、アニメーターなど、様々なジャンルのプロが描く線画が学べます。
こういう本って自分とは関係ない線画は読まない方がいいっていう人もいるんですが、それぞれのクリエイターが持つ線画のテクニックが満載なので、一通り読んで、自分で使いたいものを取り入れた方がいいと思いました。

ツールやジャンル別で分かれている

この本は、使うツールやジャンルで担当する絵師さんが変わります。
分類は、ペン線画、鉛筆線画、水彩ペン線画、アニメ線画、マンガ線画、シャーペン線画、ラフ風線画、カスレペン線画、削り出し太線画、うみぼうずさんの塗り線画です。ペン線画がいちばん多くの人がやってる線画で、あとは絵柄などや作風に合わせた線画になっています。
最後のうみぼうずさんは昔、早書き動画を見たことがあるんですが、塗りしながら線画も同時に描いていくタイプで、特殊かなと思いました。

厚さや柔らかさ、硬さの表現がわかる

服の厚み、贅肉の柔らかさ、骨の硬さなどを線でも表現する手法が学べます。
それは単純な線の強弱だけでなく、下書きからのラインの取り方、服の回り込みは線を巻き込んでつながない手法など、線画の技がいろいろ書かれていました。それぞれの方なりの技があって、自分の線画とは違うタイプの方のページも読んだ方がいいところでもあります。
線画は輪郭取るだけっていうところが脱却したい方は、この部分がすごく参考になると思います。

塗りを使った線画の描き方が学べる

これは前からやらないとだめかなとは思ってたんですが、下塗りやカラーラフを作りながら線画を描く方法です。
髪の毛の毛先とか、麦わら帽子の隙間とか、クリスタのベクターレイヤーを使ってるので、はみ出したり重なったところを消して描いていますが、ある程度、塗りで形を作ってから線を描くという方法も使っていこうと思いました。
うみぼうずさんのところは、色塗りしつつ線画も描く方法なんですけど、色塗り過程で線画を見直す大切さもあるなと思いました。

レイヤー構成がわかる

この本ではレイヤー分けも掲載されていて、手足など部位ごとに細かく分けている人もいるし、線画ってレイヤーひとつで完結する人もいるし、それぞれの人の制作スタイルで変わるんだなと思いました。自分が使う線画のテンプレートは、肌、髪、服、飾りなど色味が変わる部位毎で分けているんです。ここは自分流の方法でも大丈夫かなと思ってます。

マスクで線を隠す

最近動くイラストを作ろうとしていて、髪の下の服とかの線画を残しておく必要が出てきました。そういった重なった部分をマスクで消している人がいて、これはいいなと思ったんですよね。
今まではクリスタのベクターレイヤーで線画を描いていたので、ベクター消しゴムで重なってる部分を綺麗に消すことができたんですが、髪の毛動かすと白い部分が出ちゃうんですよね。この本で学んだマスクで隠す方法だと少し手間ですが、塗りがしやすくなるし、マスクを消せば髪の毛が動いたとしても服の線画が消えたりしません。
顎のラインや耳、服など髪や別のものと重なり合うところに使うと面白いことできるなと思って使っています。

線画に特化した貴重な本

ここまで線画に特化した本ってはじめて読んだので、すごく参考になりました。
Youtubeだと輪郭を太くするとか強弱つけるとかざっくりした線画の説明が多いですが、それ以上の技やなぜその技を使うのかという理由が丁寧に書かれています。
個人的にはカラーラフや色塗りをしながら線を描く方法は取り入れていきたいと思いました。
線画のレベルをアップしたい。塗りでは解決できない線画の魅力を増やしたい。線画で悩んでいる方にはおすすめの本です。
ぜひ機会があれば読んでみてください。


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