イラスト本

イラストのズレや違和感を修正できる「イラスト解体新書」レビュー

ある程度描けるようになると、なんか歪んで見えるな・・・とか、この体の部分うまく描けないな・・・という悩みが出てくると思います。
そんな初心者・中級者のお悩みを解決してくれるのが「イラスト解体新書」です。今回は、この本をご紹介していきたいと思います。


イラスト講師の経験から生まれた本

この本はプロを養成し続けた作者二人の共著で、特にダテナオトさんは多くのイラスト本執筆や講師として活躍されている方です。このお二人のこれまでの経験からイラスト初心者や中級者が陥りやすい失敗例などを交えて一冊にまとめられています。

自分の悩みや解決すべき問題が見える

顔が歪む、身体のバランスが悪い、手や足などがうまく描けない、ポーズが思い浮かばない。人それぞれいろんな悩みがあると思います。そんな時にこの本を開くと課題がわかることが多いです。
この本の構成は大きく分けて3ブロック、①序章、②人物編、③構図編に分かれています。

①上手くなる練習方法がわかる「序章」

デッサンとクロッキーの違いってご存知ですか。
いろんな練習方法がyoutubeや本に書かれていますが、意外にあやふやだったりします。
この序章では練習方法の紹介や上手くなるプロセスなどがコンパクトにまとめられてます。絵を描く練習を取り入れてない人にはすごく参考になると思います。

②歪みや違和感の原因が見つかる「人物編」

絵を描くのに慣れていないとバランスが崩れたり、違和感がたくさん出ると思います。
そういう時には、部分、部分で課題を解決していくことが大切です。人物編では、全体のバランスから顔や表情、手足の描き方、服の描き方まで、失敗例と改善例を使って説明されています。特に失敗例が必ず自分の絵に当てはまることであることが多いので、絵の問題点を素早く見つけられました。

③ポーズや背景のヒントが得られる「構図編」

いくら人物がうまく描けたととしても、ポーズや構図、背景とのバランスやパースが合っていないとイラストが成立しません。
この構図編では、ポーズでキャラクターの感情をつける方法や背景の描き方などが書かれています。こちらは全ての悩みを解決できるものではないですが、イラストを描く問題点全体を把握できるようになってます。

課題解決を見つけるきっかけになる本

イラストを描くときの課題解決を総合的にまとめられているいい本だと思います。
専門的で詳しい本やyoutubeの解説はたくさんありますが、本当に自分に必要な知識がどれか初心者の場合だとわかりません。この本が一冊あると自分が抱える悩みや問題点がしっかり見つかるので、この本をきっかけに別の本やyoutube動画で解決することもできます。
一冊本棚に置いておいて、リファレンス的に眺めるのにもいい本だと思います。
ぜひ一度、読んでみてはいかがでしょうか。


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